うりおの日記

青年海外協力隊27年度2次隊としてモザンビークのビランクーロという町にいます。職種はコミュニティ開発です。

モザン257日目 養鶏をはじめるにあたっての資金調達方法

要約:養鶏を始めるにあたってポケットマネーを貸し付けたのですが率直にどう思われますか?

 

以前にも書いたが養鶏を始めるにあたってのお金約10万円はポケットマネーを貸し付けるという形でまかなった。この判断はかなり悩んだ。

案は4つあった。

・生産者グループを作り定期的に少額を供出させて事業資金を貯める

農村開発ではこれが王道だ。普通はこれになる。ただ時間がかかる。グループを作る→お金が少し貯まる→ボランティアが帰る→活動が停まる。になる見込みが高い。奇跡的に配属先を巻き込めてボランティア帰国後も活動が続く可能性はゼロではないが私の任期中に形にすることは不可能なので不採用。

・公的機関の低利融資を利用する

そういうのが何かしらあるだろうと思って同僚に聞いたら存在した。しかし年一回の申込み締め切りが終わった直後だったのであきらめる。

・現地業務費(JICAのお金)を使う

お金をあげる。一概に悪いとは断言できないが採用したくない。活動の成功とは対象者が自主的に考え行動しボランティア帰国後も継続することだと思っている。成否をわける鍵は「活動を自分事として捉えさせることができるかどうか」の一点だ。よく考えたら(よく考えなくても)、対象者のための収入向上だったり生活改善だから自分事なのは当然なのだが援助やボランティアの活動においてはこれがとても難しい。援助、ボランティアの変なところだと思う。お金やモノをあげることは相手の自主性を著しく損なう場合が多いと思う。自分事として捉えることを邪魔する。

・活動経費を貸し付ける

今回はこれを採用した。要はポケットマネーを貸した。借用書も書かせた。しょせん単なる紙だが。ボランティア活動ではあまり聞かない。

初代の隊員が任期終了間際に、余った活動経費を雇っていた警備員に与えてバーを開業させたという話しから着想を得た。任期初期から計画的に投資すればより有効に活用できるのではなかろうかと。

この方法だと対象者にとってもボランティアにとっても自分事なのでお互い活動に真剣にならざるを得ない。必要に応じて厳しいことも言える。資金調達のスピードが速い。お金を貸すとだいたい持ち逃げされて終わるのだがすでに二代の隊員と付き合っていることからそれはなさそうだと判断した。失敗しても自分が損するだけだ。

批判や意見などぜひ頂きたい。他のアイデアなどもぜひ欲しい。

 

なお今週、調整員さん(ボランティアのまとめ役。JICAの人)が配属先とボランティアとの三者面談に来られた際、状況を報告し見解を求めた(事後報告)。

 

「健康と安全にさえ気を付けてもらえればあとは思うままに全力で頑張ってください!」

とのことだった。多分、調整員さん間で温度差みたいなものはあると思う。ともかく私の担当はそういう見解だった。

仮に事前に相談してNGを喰らった場合どうしただろうか。あくまで仮定だが黙って同じことをやっていた気がする。だって養鶏やってみたかったし。

 

写真は調整員さんが来られた際、鶏小屋を見学してもらった時のもの。調整員さん、Parafina、私、JICAローカルスタッフ。

太ってみえるのは腹がでているからではない。首から下げたIDカード入れが服の中で隙間を作っているせいだ。

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